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「コンピュータ化学草創期の挑戦-Materials Studio２５周年を祝して-」1946年に誕生したコンピュータは、化学分野でも数値計算が重要な量子化学、化学反応装置解析などで進んでいたが、1980年代後半からのコンピュータグラフィックス（CG）も加えたコンピュータ化学により、化学との連携が少なかった多彩な学問分野、産業分野での発展も加速した。演者は1987年京都大学助教授時代にCGを用いた研究を開始したが、知識、情報のCGでの可視化のもつインパクトを実感、1992年からの東北大学教授時代には、コンピュータ化学の様々な手法も開発、活用して、自動車、半導体、環境、原子力など様々な学問分野、産業分野との連携を進めた。それらの結果と意義を、出来るだけ具体的に紹介する。

[ボリューム・トゥ・バリュー、コンプライアンスと生産性の拡大:BIOVIA ONEラボとのジャーニー] ジェネリック医薬品のリーディングカンパニーとして、Ipcaは多様なポートフォリオを管理しています。複数のグローバルを遵守しながら大量生産の製品規制基準。競争力を維持しつつ、将来に備えることは、デジタル化は戦略的に必須となっています。このような環境下での変革の一路として、Ipca は BIOVIA ONE Labを使用し業務を合理化し、コンプライアンスを確保するためのデジタルQCラボプラットフォームとともに効率を高めています。
 

ジェイソン・ベネディクトは、ソフトウェア業界で経験豊かな経営者であり、サイエンティフィックなサービスとソフトウェアのための、高いパフォーマンスを持った組織とその運用の開発において 25 年以上の専門知識を持っています。 BIOVIA の CEO として、BIOVIAブランドのすべての運営を監督しています。ミクロスケールのモデリング・シミュレーション、ラボラトリーインフォマティクス、AI駆動型の研究開発に関する戦略、開発、サポートを定義し、主導する責任を負っています。 現在の役職に就く前は、Tallan社のプリンシパル コンサルタント、SciTegic Solutions社の コンサルティング ディレクター、Accelrys 社のソリューションコンサルティング ディレクター  及び同社 R&D チーフ アーキテクト、BIOVIA エンジニアリング副社長など、多くの役職を歴任しました。 ベネディクト氏はカーネギーメロン大学で化学工学の学位を取得しており、コロイド、ポリマー、表面科学、触媒、反応器の設計に重点を置いて研究を行っていました。

【Modeling & Simulation】「生成AIと機械学習ポテンシャルによる物質設計と計測データ解析」近年，機械学習を活用した材料開発が急速に進展している．2007年にBehlerとParrinelloによって提案された機械学習ポテンシャル（MLP）は，高精度かつ高速な原子スケールシミュレーションを可能とする手法として発展を遂げており，近年では周期表のほぼ全元素に対応可能な事前学習済みの汎用ポテンシャル（例：MACE）も登場している．一方で，ChatGPTやStable Diffusionに代表される生成AIも広く普及し，それらの技術を応用した物質の逆設計やデータ解析も注目を集めている．本発表では，発表者の研究グループが近年取り組んでいる，機械学習ポテンシャルを用いた電場下での強誘電体シミュレーションや，生成AIを活用した物質の逆設計および計測データの解析手法について紹介する．

【CO2 回収における計算的洞察: 産業の視点】
「原子・分子レベルのメカニズムから得られる知見 ― 効率的なプロセス設計」

産業界においては、持続可能かつ効率的なプロセスの開発が強く求められています。そのためには、プロセスにおける主要な技術的ボトルネックを理解することが不可欠です。分子・原子スケールでのシミュレーションや計算は、化学変換に関する重要な知見を提供し、新材料の発見、プロセス最適化、最終的には収率向上へとつながります。

本講演では、触媒の最適化、新材料のスクリーニング、プロセス改善の評価にこれらのアプローチをどのように活用しているか、3つの具体例を紹介します。また、脱炭素化ソリューションの構築において、これらのアプローチがどのように活用されているのかについても言及します。

【Modeling & Simulation】「マルチスケール・マルチフィジックスアプローチによる軟磁性材料FeCo-Vの磁気劣化評価：GRIT（やり抜く力）x第一原理計算を用いた材料設計手法 (第一原理解析)」本講演では、軟磁性材料分野におけるマルチスケール・マルチフィジックスアプローチの活用事例として、FeCo-V合金の磁気劣化評価を紹介します。弾性ステイッフネス解析とマイクロマグネティックシミュレーションを組み合わせ、磁束密度-磁場（B-H）曲線や磁束密度-磁歪（B-ε）曲線を解析した結果、予ひずみが磁束密度の減少と磁歪の増加をもたらすことを明らかにしました。材料開発現場では、計算と実験のズレをどう捉え、次の一手につなげるかが重要です。やり抜く力（GRIT）を持つ研究者の視点が、技術価値の最大化に直結することを考察します。参考文献：Haruki Eguchi, Natsuki Yoneyama, Masakazu Hara, Shinnosuke Nakai, Hiroyuki Nose, Hiroki Yoshizawa,　Evaluating magnetic degradation in FeCo-V alloys for high-output and compact electric motors: A multiscale-multiphysics approach,　Materials Letters,　382 (2025) 137937, https://doi.org/10.1016/j.matlet.2024.137937

【Modeling & Simulation】「Advanced in Materials Modeling: Focus on Glasses」This presentation aims to explore the latest advancements in glass technology, emphasizing the development of antimicrobial glass and the enhancement of glass-polymer adhesion. By delving into these two key topics, we will highlight the role of materials modeling in driving these innovations and their potential applications. The research utilizes density functional theory and molecular dynamics techniques to simulate the properties and interactions of glass at the molecular level. In the realm of antimicrobial glass, structural analyses of various glass compositions are conducted to identify effect of glass former that effectively enhance chemical durability. The study of glass-polymer adhesion emphasizes interfacial chemistry and surface roughness, aiming to optimize bonding between these materials for improved durability and performance.

【Modeling & Simulation】「自動車排ガス浄化触媒に対する量子化学計算の活用事例」ガソリンエンジン自動車用の排ガス浄化触媒（三元触媒）をターゲットとして量子化学計算を活用した研究事例を2つ紹介する。1つ目は新規な三元触媒材料を設計する技術として、量子化学計算と化学反応速度論のシミュレーションを組み合わせた連成解析により、浄化率曲線を予測する技術を紹介する。2つ目は基礎研究的な調査としてTemkin型の吸着、つまり物質表面における分子の吸着エネルギーが被覆率の1次式で近似表現されるとの経験則について、詳しく考察した事例を紹介する。

【Laboratory & Data Management】「電子実験ノート導入・普及に向けた取り組み」弊社基盤技術研究所では、「できるだけ情報を残すこと」を目的に、電子実験ノートの導入を進めてきました。しかしながら初期導入時には、導入プロセスや運用面での課題から普及が進まず、一度は失敗を経験しました。現在は、現場の声を丁寧に拾いながら段階的な展開を進めており、まだ取り組みの途中ではありますが、徐々に定着の兆しも見え始めています。本講演では、導入・普及に向けた試行錯誤とその中で得られた学びについてお話しさせていただきます。

【Laboratory & Data Management】「BIOVIA Notebook導入　稼働率90%以上を実現した取り組み」ロンシール工業㈱の研究・開発部ではデジタル化・DX化の一環として2024年度に［BIOVIA Notebook」導入した。BIOVIA Notebookライセンス数に対する稼働率は導入直後から90%以上の高い稼働率で推移している。本講演では、導入直後から90%以上の高稼働率を実現した①『イノベーター理論』を活用した導入プロセス、②システム構築・チューニングを中心とした取り組みについて紹介する。『イノベーター理論』とは、新しい製品やサービスが市場に普及していく過程を、消費者の新しいものを受け入れるタイミングによって5つのタイプに分類し、分析するマーケティング理論である。

【Data Science & Informatics】「電子実験ノートを用いた実験データ蓄積と材料開発の加速」本講演では、日東電工における電子実験ノートとPipeline Pilotを核としたデータ基盤の構築と運用に関して紹介する。弊社では、Excelフォーマットにより実験データを構造化し、Pipeline Pilotにて前処理・自動蓄積を行い、解析プラットフォームに連携する仕組みを実装した。これにより、記録から検索、処理に至る工数ならびにエラーの大幅削減、蓄積データの横断的活用、材料開発の意思決定を加速する効果が期待される。本講演では、その具体的な取り組みと得られた効果を共有する

機械学習の可能性の急速に変化する状況により、Materials Studio のリリース サイクルが変化しています。このプレゼンテーションでは、機械学習の可能性に焦点を当てて、Materials Studioの最近のアップデートの一部を概説します。新しい開発と並行して、不均一系触媒、有機結晶、金属合金への応用経験についても説明します。このプレゼンテーションでは、ディスカバリー・スタジオの新機能の一部についても紹介します。

レザは、R&D、ポートフォリオ管理、合併・買収の推進など、30年以上にわたる経営管理の経験を有しています。最高戦略責任者として、BIOVIAのポートフォリオ全体とBIOVIAの契約研究機関（CRO）を統括しています。防衛業界でキャリアをスタートさせた後、パロアルトのスタートアップ企業で経営職を務め、その後MSC Softwareに入社しました。MSC Softwareの最高技術責任者（CTO）として、グローバルR&Dと、マルチスケールモデリング＆シミュレーションおよびシミュレーションライフサイクル管理を担当するチームを擁する多業種ポートフォリオを統括しました。米国国立研究所を含む、数多くの諮問委員会の役職を歴任しています。カリフォルニア州ラホヤ在住。現在、UCSDおよびSDSUの工学大学院で非常勤講師を務めています。

大規模言語モデル (LLM) は、最近、化学および材料科学の研究者から大きな関心を集めています。[1,2] ただし、科学領域でLLMを使用することは、科学分野で使用される専門用語と多様なレポート形式により、一般的なモデルにとって課題となります。

この研究では、BIOVIA Pipeline Pilot内でLLMを使用して科学的タスクを実行するためのいくつかのアプローチを示します。機械学習アプローチが実験データを活用して製剤の専門家をサポートする方法を示します。また、LLMを使用して、BIOVIA NotebookおよびBIOVIA Workbook電子実験ノート(ELN)に保存されているデータを抽出および解析した結果も発表します。全体として、私たちの調査結果は、LLM が科学者のデータの抽出と構造化、および予測モデルの開発を支援する可能性を強調しています。
この講演では、Pipeline Pilot の最近の更新プログラムの一部についても説明します。
 

ジーン・テトレオは、電子実験ノート、実験情報管理システム、実験実行システムを含む実験管理製品ポートフォリオのビジョン、戦略、および管理を担当しています。ジーンは、ライフサイエンス業界で30年以上の経験を持ち、研究、開発、品質管理ラボ向けの実験情報ソリューションの開発と提供に携わってきました。BIOVIA入社前は、Zymark CorporationおよびREMP USAで製品開発を主導しました。ジーンは、1991年にマサチューセッツ大学で機械工学の学士号を取得しています。

優れたコミュニケーションスキルを備えた効果的なリーダーであり、高品質なソリューションと卓越した顧客満足度の提供に尽力します。15年以上の経験を持ち、戦略的顧客開発、プロジェクト管理、カスタマーサービス、オペレーション管理の分野で深い専門知識を有しています。

イノベーション・ライフサイクル・マネジメント・プロセスに関する幅広い知識を有し、組織がより優れた製品を、より迅速に、よりコスト効率よく提供できるよう支援します。技術的なバックグラウンドとしては、ラボラトリー・インフォマティクス、電子ラボノート、LIMS、LES、統計データマイニング、バイオインフォマティクス、CADD、タンパク質モデリング、データベースマイニング、材料研究といった分野における幅広いソフトウェアの専門知識を有しています。

このプレゼンテーションでは、BIOVIA Discoverantを強力に実装して、ある組織から別の組織にデータを移行する必要がある場合のビジネスケースの概要を説明します。なぜ同じデータを2つの異なるPRIMRテンプレートに入力するのか疑問でしょうか?このプレゼンテーションでは、ある Discoverant 実装から別の実装へのデータ転送がどのように自動化されたか、その利点、および考慮しなければならない技術的制限について説明します。

マルチパラメータの化学的最適化中に、ヒットは分子能力が向上したリードおよび開発候補に進化します。レトロ最適化分析を導入し、候補をより単純なリードとヒットに変換して、最適化ロジックを理解します。一致した分子ペアネットワークをマッピングすることにより、実際の最適化ルートを理論的な代替ルートと比較し、リード特性と「最適化子」(主要な部分構造)の違いを特定します。この手法を複数のプロジェクトやデータセットに拡張することで、将来のディスカバリーキャンペーンを導く最適化ロジックを定義します。

急速に進化する製薬業界では、製品の品質と規制遵守を確保するために、製造現場とラボのデータの統合と管理が不可欠です。このプレゼンテーションでは、サーモフィッシャーサイエンティフィック社がBIOVIA Discoverantを活用して、継続的プロセス検証(CPV)および年次製品レビュー(APR)レポート生成に革命を起こす方法をご紹介します。単一ソース システム構築の利点を詳しく掘り下げ、検査情報管理システム (LIMS) と環境モニタリング用機器からのデータのシームレスな統合を解説します。さらに、サーモフィッシャーサイエンティフィックが受託開発製造組織(CDMO)として、Discoverantを使用してクライアントデータ共有と検証済みデータ転送サービスをどのように強化するかについて説明します。最後に、ゴールデンバッチ分析と製品損失防止とプロセス改善の可能性に焦点を当てて、統計的プロセス制御(SPC)におけるDiscoverantの応用について説明します。

彼女は FOODCHAIN ID のマネージャーであり、APAC の役割を担っています。国境を越えたソリューションを活用するための実証済みの国際経験と多文化プロジェクトの組織化等のすべてのプロジェクトに精通しています。国際/ASEAN事業展開における豊富な経験をもっており、有能なリーダー且つチームプレーヤーです。

カネカでは全社的にDXを加速しており、研究部門では2020年度からBIOVIA Notebook の導入を段階的に進めてきた。当社はライフサイエンス、高分子、食品等、多様な事業分野を持つため、それぞれに合った利用法の提案が必要である。また、Pipeline Pilotを用いたツール開発においても、生成AIや機械学習のライブラリを、いかに多くの部門で共通利用可能な形で組み込むかがポイントとなる。

本日は全社ELN導入における課題、さらなる生成AI活用に向けた取り組み、今後の展望について述べる。