シミュレーションモデルを構築する場合、それが現象の適切な近似となっていることが必要ですが、これを確実にすることは必ずしも容易ではありません。たとえば、摩擦係数、減衰係数、材料モデル、熱伝達率等は正確な値を知ることが困難な一方、シミュレーション結果に甚大な影響を持ちます。そのため、シミュレーションモデルを適切に構築する為のシミュレーション「パラメータ同定」が重要となります。本ウェビナーでは、その実践方法を紹介します。
シミュレーションモデルを構築する場合、それが現象の適切な近似となっていることが必要であるが、これを確実にすることは必ずしも容易ではない。たとえば摩擦係数、減衰係数、材料モデル、熱伝達率等は正確な値を知ることが困難な一方、シミュレーション結果に甚大な影響を持つ。そのため、シミュレーションモデルを適切に構築する為のシミュレーション「パラメータ同定」が重要な意味を持つ。本ウェビナーでは、その実践方法を紹介する。
まず、構造同定とパラメータ同定、逆問題とパラメータ同定を区別することから始め、所望の結果を得る為の方法論を実施上の計算負荷の観点から、段階的に説明する。
(1) 実験計画法による線形同定、(2)応答曲面法+逐次2次計画による非線形同定、(3) 最適化法によるブラックボックス的な同定
これらは (1) → (2) → (3) の順に計算負荷(シミュレーションの総実施時間)が増加する。そして、原則的には、この順で得られる同定結果も向上する。ただし(3)の最適化法の場合、そこで導入する最適化モデルや最適化アルゴリズムが適切でないと、逆に (1) や (2) よりも劣った結果になる場合もある。一方、(1) や (2) は、実験計画や推定式に対する利用者の理解が必要であり、既にこららに馴染みのある利用者以外には、敷居が高い場合もある。このように、結果を得る為の方法論はその得失が入り組んでいて、一概に良否を断じることができるものではない。そこで本ウェビナーでは、同定問題を一つ具体的に定め例解的に方法論の解説を行う。
時間に比して内容が盛り沢山で、少し駆け足の説明になるが、ベストプラクティスに至る道程を掴んで頂くことが本ウェビナーの狙いである。