従来は紙とペンでスケッチし、クレイモデルで確認する形で検討を進めることが多かった自動車の意匠設計ですが、近年ではデジタル上での作業に置き換わりつつあります。ここでは3D上に直接描画するフルデジタルの意匠設計環境と、それを使い僅かな操作で実施可能とした空力性能評価を組み合わせた、設計の初期段階からの空力性能評価を可能としたMODSIM環境をご紹介します。
ダッソー・システムズが提唱するMODSIMでは、モデリング (CAD) とシミュレーション (CAE) を単一環境の共通データモデルでシームレスに統合することにより、製品開発に関わる仕事を合理化し、分野を横断した協調でイノベーションを加速します。CAD/CAEのシームレスな統合により設計案の変更にCAEモデルを追従させることができ、そのため設計の初期段階から性能評価と一体で設計作業を進めることが可能となります。
従来は紙とペンで実施することが多かった自動車の意匠設計ですが、近年ではデジタル上での作業に置き換わりつつあります。中でも3DEXPERIENCE platform上で利用できるCATIAのNTS (Natural Sketch)とIMA (Image & Design)は紙とペンの操作感に近い描画スタイルを保ったままデジタル3D空間内のスケッチをすることができます。このデジタルモデリング環境ではクレイモデルの作成やCAD形状への落とし込みといった作業の多くが不要になり、意匠設計にかかる時間を大きく短縮させることが可能になります。さらに3DEXPERIENCE platformの統合環境ではMODSIMコンセプトによるシミュレーションとの統合により、空力性能評価までを一体化することが可能です。SIMULIAのPowerFLOWテクノロジーにより、意匠設計された自動車ボディの3D形状を使い、数ステップの作業だけで空力性能評価できる環境を構築することにより、意匠設計段階から空力性能を定量的に評価し、それを考慮したデザイン案を選定することができます。これにより設計後期における空力性能の調整だけではできなかった、大幅な空力性能の向上を実現可能にします。
本webinarではNTSやIMAによる意匠設計の様子や、専用GUIを使わずweb画面にて簡単に実施できるPowerFLOWシミュレーションの様子を紹介した後、VRによるデジタル上でのレビューの様子や、デザイン変更と空力の再評価の様子など、実際のデモを交えながら具体的にご紹介します。