ダッソー・システムズのパートナーである、ダイキン工業株式会社によるオンラインセミナーです。神戸大学教授、及び弊社コンサルタントより分子シミュレーションの活用事例をご紹介します。
セミナーのご案内
主催:ダイキン工業株式会社 電子システム事業部
「分子シミュレーションを用いた水処理膜の構造設計と性能評価の研究事例」
高分子の設計で、分子シミュレーションを活用した事例が多く発表されています。今回は、神戸大学 教授 吉岡氏から、Materials Studioで実施頂いた研究事例として、水処理膜の設計、性能評価事例についてご講演頂きます。また、ダッソー・システムズ社より、次世代ポリマーの開発における、マルチスケール分子モデリングの活用事例を紹介させて頂きます。
Webinar
13:30-14:40
1:分子シミュレーションを用いた水処理膜の構造設計と性能評価
神戸大学大学院
科学技術イノベーション研究科/先端膜工学研究センター
教授 吉岡 朋久 氏
概要:
カーボンニュートラルな社会を実現する上で、環境に優しく省エネルギーな分離プロセスの構築が求められています。膜を用いた分子混合物の精密分離操作では相変化を伴わない分離が可能であり、装置コストを抑制し、消費エネルギーの低減にも貢献することが期待されています。
このとき、特定物質を選択的にかつ高速度で透過させることが可能な膜を如何に開発するのかが問題となりますが、そのためには分離対象に応じた適切な膜の構造と材料の設計が必要となります。Materials Studioの機能を使うことで、仮想的に膜の分子構造設計を行い、分子動力学シミュレーションにより、その透過性と膜の物理化学的構造の関係、汚染物質の付着挙動などについて分子レベルで解明することが可能となります。
本講演では、飲料水の製造や各種排水処理に応用可能な水処理膜を対象として、計算機支援のもとで高性能な膜の開発に取り組んだ事例を紹介します。
14:40‐15:30
2:次世代ポリマーを加速するマルチスケール分子モデリング
ダッソー・システムズ株式会社
BIOVIA Industry Process Consultant
Senior Manager Abihijit Chatterjee 氏
概要:
次世代ポリマーの製造は、持続可能性とエネルギー消費の低減に対する高まるプレッシャーに打ち勝つことができるかどうかにかかっています。ポリマー・プロセッシングは、さまざまな産業分野で応用されている重要な研究分野です。従来は、押出機や射出成形機などの加工装置のスケールで、マクロスケールの加工研究に焦点が当てられてきました。基本的なレベルでは、高分子加工はマルチスケール的な性格が強いため、より小さなスケールの検討と、それら小さなスケールとの接続が重要である。 本講演では、複合材料設計に焦点を当て、クラウド環境での設計をどのように実現するかを紹介します。